…正念場は続く?
さて、ここからは、このブログの、お気に入りに登録してあるstooqから飛べる韓国ウォンと米ドルの相場グラフの話を中心に書いて行きますね。よろしれば飛んで見て下さい。
なお、時間外追跡用にはウォンニダ!を用意してあります。よろしければ、こちらも一緒にどうぞ。
では、今日の韓国ウォンと米ドルの相場に関係しそうな事がらはと言うと…
アメリカの昨日のダウ(時差の関係上。今日のはこれから)は28ドル弱上がりました。
まぁ昨日書きましたが、インテルとGS(ゴールドマン・サックス)の四半期の決算が予想より良かったからです。
ただ、今日はFRBがFOMC議事録の公表とともに、米経済見通しを発表する予定。
つまりアメリカの中央銀行が今後のアメリカ経済の見通しを発表するので、その内容如何によっては、まだアメリカの株式相場は…
ちなみにアメリカと言えばこんなニュースが入ってますが。
まずブルームバーグ。
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=infoseek_jp&sid=aOShAC_yMi78
”格付け会社フィッチ・レーティングスは13日、商業用不動産ローン担保証券(CMBS)の裏付けとなる不動産ローンの延滞額が6月に過去最大の22億ドル増加したと発表した。これには1億ドル以上のデフォルト(債務不履行)5件が含まれる。
フィッチによると、契約期間中にデフォルトに陥ったホテル資産3件のほか、破たんしたゼネラル・グロース・プロパーティーズが出資していたショッピングセンター2件などが特に規模が大きい。
フィッチのCMBSグループ責任者、スーザン・メリック氏は発表文で、「ホテルはビジネス客や個人所得の自由裁量部分に頼るところが大きいほか、毎日料金を設定し直す商慣行により、引き続き最も不安定な不動産タイプに分類されるだろう」と述べた。
米不動産調査会社トレップによると、CMBSローンの返済遅延率は6月に4.07%に上昇。ゼネラル・グロースの破産申請が主要因となった。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は6月26日、「極端な経済悪化局面」における債務者の存続能力の評価によっては、2352億ドルに上るCMBSローンの格付けを引き下げる可能性があると発表した。
…と言う訳でアメリカの景気悪化は歯止めがかかって無い感じなんですがね。
後は例のカリフォルニア州に関して…
ニュース元はロイター。それをMSNが転載したもの。
http://money.jp.msn.com/investor/stock/news/newsarticle.aspx?ac=JAPAN-100489&cc=03&nt=14
”ムーディーズ・インベスターズ・サービスは14日、カリフォルニア州の一般財源債などの信用格付けを引き下げた。同州が引き続き財政危機に見舞われており、一部の支払いについてIOU(借用書)発行に追い込まれていることなどを理由に挙げた。
一般財源債の格付けは「Baa1」に2ノッチ引き下げられた。投機的(ジャンク)等級は3ノッチ上回っている。
ムーディーズによると、総額720億ドルの債券が影響を受ける見込み。
発表された声明によると、今回の格下げは、カリフォルニア州の財政の混乱が続き、一部支払いについてIOU(借用書)の発行が始まり、法律上優先されるべき支払いへのリスクが増したことを反映したもの。
フィッチ・レーティングスは、7月6日に同州の一般財源債を投機的(ジャンク)等級を2ノッチ上回る「BBB」に引き下げている。”
…ちなみに噂ではカリフォルニアの州債数千億円分が、7月28日に償還となっているんですが、これが償還できないのではないかと言う噂が流れてますね。
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-10018920090713
ただ、念の為、自分でも、この噂がどれ位確証があるのか当ってみました。
一応、こっちの方の記事の方では、当事者のカリフォルニアの方は噂を否定はしています。但し10月以降は資金不足で支払いが困難になる可能性が有る事を認めていますがね。
後、別の噂では財政が破綻しかかっているのは別にカリフォルニア州だけでは無いと言う噂も流れているようです。
…こんな感じで市場に対して爆弾が大量に転がっているので当面は(有る程度懸念が払しょくされるまでは)世界各国の市場は安定しないでしょうね。
…さて、新ネタは以上です。
実際の為替相場は、今日はウォン高へ。
昨日の終値は1ドル=1292.9ウォンだったのに対し、今日は1ドル=1287.6ウォンとだいぶウォン高からスタート。
そしてそのままウォン高へ進んで行き、今日は1ドル=1278.6ウォンで終了しています。
さて、最後に恒例の韓国経済の現況ですが。
ロイターより。
”6月の韓国失業率、約8年ぶり高水準の4.0%
韓国国家統計局が15日発表した6月の失業率(季節調整後)は4.0%に上昇し、2001年4月以来の高水準となった。5月は3.9%だった。
雇用者数は前年同月比4000人の増加に転じた。08年11月以来の前年比増となった。”
…この悪化に関しては、昨日書いた非正規社員の雇い止めも、かなり効いていると思われます。
ちなみに、こっちは東亞日報の記事なんですが。
”企業の投資低迷を受け、韓国経済の年間潜在成長率は、4%台前半から3%台へと下がったという深刻な分析が各経済研究所から出た。1998年の通貨危機を受け、かつて6%だった潜在成長率が約2%低下ことに続き、昨年の金融危機でさらに下落した。このように韓国経済の基礎体力が急速に弱まることになれば、経済危機が終わっても、韓国経済の成長率は危機前のレベルを取り戻すことは不可能になる。
14日、民間の経済研究所や韓国銀行(韓銀)、企画財政部などが予測した韓国の潜在成長率は、従来の4.9%から3%台へと下がった。政府は、全ての生産手段を投入して自力で達成できる生産能力を示す潜在成長率が下落することになれば、失業はさらに深刻化し、経済の持ち直しはさらに厳しくなるとみて、原因の分析に乗り出した。
●投資減少で成長余力萎縮
盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権下の06年、未来戦略構想のために立ち上げた「政府及び民間合同作業団」は、投資拡大や生産性の向上により、06~10年の韓国の潜在成長率は、従来(4.4%)より0.5%上がると見込んだ。政府も最近まで、同数値を非公式な予測値としていた。
しかし、三星(サムスン)経済研究所は14日、潜在成長率は昨年すでに3.9%台となり、今年は3.7%までに下がるものと試算した。現代(ヒョンデ)経済研究院は、今年の潜在成長率は3%台に下がるだけでなく、来年は2%台にまで下落すると予測した。韓国開発研究院(KDI)と韓国銀行は、予測値は出していないものの、潜在成長率が大幅に下がったことには同意している。
潜在成長率の下落は、△投資萎縮、△就業者の減少、△生産性の低下などの要因が共に働いた結果だ。このうち、金融危機を受け、企業による設備投資が大幅に減少したことが、成長率下落に決定的な影響を及ぼした。5月基準の設備投資伸び率は、昨年同月に比べて13.1%減少するなど、企業による設備投資の規模は昨年10月以降、8ヵ月連続で減少している。
●失業者増加が最大の課題
潜在成長率が低下すれば、失業者は増えるのが最大の問題だ。グローバル経済危機を受け、臨時労働者や日雇いを中心に、短期的な失業が発生している状況下で、成長能力まで底をつけば、失業問題は構造的かつ長期的な傾向として定着してしまう。
実際、昨年10月まで3.0%水準だった失業率は、実体経済が急速に冷え込み、今年2月からは3.8~4.0%水準まで上昇した。韓国経済研究院のビョン・ヤンギュ研究委員は、「今は、経済危機という景気変動的な要因のため、失業率が上昇する局面にある。投資の低迷が続くことになれば、潜在成長率そのものが下がり、経済危機を克服しても、雇用事情はさらに悪化しかねない」と指摘した。
このため、△規制を解除し企業の投資を誘導し、△制度的な育児負担を緩和し、出生率を引き上げる政策を一貫性して推進すべきだと、経済専門家らはアドバイスしている。
現代経済研究院の兪炳圭(ユ・ビョンギュ)経済研究本部長は、「潜在成長率を押し上げるためには、投資を誘導して福祉を改善するなど、基本を大事にする政策を展開しなければならない。潜在成長率の回復は、金融危機の克服よりさらに難しく、時間がかかる課題だ」と語った。”
…と韓国の国内の分析が上がって来ています。もっとも分析は兎も角、実行に移すのは中々難しいでしょう。
例えば生産性の低下って言うのは多分、なにかと過激な行動をとっている韓国の労組も指しているものと思われますが、ストやっている最中でも会社が給料を払わなければいけないとかノ・ムヒョン時代の負の遺産を解消するのは何かと難しいと思いますが。(それに労組って言うのは大概何処の国でも結構でかい政治団体であって政治力がハンパではないですしね。それが正論であっても法律を改正するのは実際難しいと思います)
企業の投資も韓国の労組のデモを知っている人間や、正規の社員の給料が下手な先進国より高い韓国では人件費的にも旨みが無いですし。
…結局の所、韓国の人間が何処まで痛みを伴った改革を行えるかですが、人間の歴史をみていると、そんな改革を成功させた事例は少ない気がするんですがね。
…とりあえず今日、気になった記事は以上です。
では、また明日。